阪神森下翔太外野手(23)が来季の打撃力アップへ新バット構想を明かした。前日19日に米ハワイの優勝旅行から帰国。一夜明けた20日に、兵庫・西宮市の鳴尾浜球場で早くもトレーニングを開始。理想の打撃フォームに近づけるため、バットを改良する考えを示した。中大の先輩・DeNA牧秀悟内野手(25)の大幅アップ更改にも刺激を受け、プロ3年目での大台突破を目標に掲げた。プロ2年目は新兵器とともにさらなる飛躍を誓った。

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常夏の島から寒風吹く鳴尾浜に場所を移しても、森下は燃えていた。優勝旅行で満喫した米ハワイと気温差約15度の環境で早くも始動。キャッチボールやウエートトレーニングなどで汗を流した。「課題しかないので、今のところ。やれる時にしっかりやっておきたい」。視線は来季を見つめ、すでに戦闘モードだった。

体力強化とともに、自らの道具もリニューアルする。今季使用したバットから、太めに仕上げ、約20グラム重くするプランを披露した。「細い分、末端(小手先)で操作してしまう。体(全体)を使って操作できていない部分がバットの影響も少しあると思う。(曲線のない)棒に近い形になると思う。手の力だけでは振れなくなる。体を使わないと振れなくなるので、それを試したい」。今季は870グラム台の重さだったが、900グラムになる見通し。その分、上体だけでなく体全体でバットを振る必要がある。それが森下の描く理想の打撃フォームで、確実性とともに飛距離アップにもつながる。今季の打率2割3分7厘、10本塁打からの飛躍を狙う。

先輩の大幅昇給にも刺激を受けた。DeNA牧が入団4年目では史上最高額となる2億3000万円で更改。その話題に「3000万円もらいます」と冗談を飛ばしつつ、口元を引き締めた。「3年終わって、億に乗せるっていうのは1つの目標。侍(ジャパン)に入るような選手は3年目で億はいってるかなと思う」と言い切った。日本シリーズでは新人の歴代最多打点の通算7打点をマークし、38年ぶりの日本一に貢献。それでも1年目の成績に納得はしていない。「個人成績は悪かった。2年目はしっかり(結果を)残せるように頑張りたい」。近日中にもバット工場を訪れる予定。バカンス気分はもうない。新兵器で2年目シーズンに挑む。【村松万里子】

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