阪神は21日、青柳晃洋投手(30)が3000万円ダウンの2億1000万円、と湯浅京己投手(24)が現状維持の4700万円でサインし、保留者なしで契約更改を終了した。今季は38年ぶりの日本一を達成し、大幅アップの選手が続出。全体で8億3660万円の増額となり、1億円プレーヤー(外国人選手除く)が、球団史上最多タイの10人となる歴史的な“暖冬更改”となった。

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18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一。そのプレーで多くのファンを歓喜させた選手たちに、球団も大盤振る舞いで応えた。この日、青柳と湯浅がサインして契約更改は終了。大幅アップが続出する“大暖冬更改”となった。

大幅昇給の筆頭は、近本と大山だ。盗塁王のタイトルを獲得したリードオフマンの近本は1億5000万円アップで球団最高額となる3億2000万円。全試合で4番を務めた大山も1億5000万円増の2億8000万円となった。

20年ドラフト組は一気に3人が1億円プレーヤーの仲間入りを果たした。伊藤将が8000万円増の1億6000万円、佐藤輝と中野も1億5000万円にアップ。1億円以上の選手は10人となり、04年と09年と並ぶ球団最多タイ記録となった。

今季大ブレークした村上は、今季700万円から6000万円アップで球団史上最高昇給率857%増の6700万円、現役ドラフトで加わった大竹も12勝を挙げ4700万円増の6700万円の大幅アップを勝ち取った。

秋山(4400万円)、青柳(3000万円)、糸原(1000万円)の3人は大幅減となったが、契約更改した選手全体(現役ドラフトで巨人移籍の馬場含む、オリックスから加入の漆原と外国人選手除く)でみると、年俸の増額分は9億4260万円、減額分は1億600万円で、差し引きすると来季は8億3660万円の増額となる。

嶌村球団本部長は「リーグ優勝、日本一なので。当然、結果を出せば上がるんですよってこと。そこはきっちりと査定をした上で金額を提示させていただいた」と、成果に応じた報酬と説明した。やれば上がる“暖冬更改”は、球団史上初の連覇を狙う来季へも、選手の大きなモチベーションになりそうだ。【高垣誠】