日本ハム新庄剛志監督(51)が16日、将来的なコミッショナー就任への意欲を明かした。都内で開催された12球団監督会議に出席。会議では控えめに何も提案はしなかったが、その後の取材対応で、「俺がコミッショナーになったら言おうかな」と交流戦を前半戦と後半戦で分散開催するという私案を披露。近い将来に大胆不敵な“新庄コミッショナー”が球界を変える…かもしれない。

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新庄監督が思わずポロッと将来の夢を吐露した。特に意見や提案はしなかった今回の監督会議後の取材応対で「俺がコミッショナーになったら、言おうかな」とポロリ。「夢は、でっかく。ハハハ」と将来的なコミッショナー就任の意欲をのぞかせた。

もし“新庄コミッショナー”が誕生したら-。「ぐっちゃぐちゃになるやん(笑い)。『ダメです、新庄コミッショナー、ダメです』ってなる。でも、ダメなものを良くして楽しくする。非常識を常識に変えるんだってね」と“所信表明”。早速、球界改革案として「交流戦を前半、後半で分けてほしい。増やしてほしい、後半にも。そしたら盛り上がる」と提案した。前半戦の5月末から6月上旬に18試合、集中開催されている交流戦。これを倍増させて後半戦と分散する、もしくは同様の試合数で開催する案だ。

狙いはプロ野球人気をもっと高めることだ。「(後半戦に)上位にいるチームはやりたくないでしょうけど、下位にいるチームはそれでまた盛り上がる」。ペナントレースの展開を大きく左右してきた交流戦が後半戦にも組まれれば、最後までスリリングな順位争いが期待できる。「あとは交流戦の観客動員。明らかに交流戦の方が(リーグ戦より)多いデータが出ている」。ファンが求めていることに応えるのが“新庄コミッショナー”の方針だ。

今回の会議で提案しなかった理由は「今年のスケジュールは決まっているから、俺が意見を言ったってね…本当は全監督に多数決を取りたかった」と我慢したから。さらに「今年ダメだったら(監督生活も)もう終わりだし、言わなかった」と今季に懸ける思いもさらり吐露した。

ただ、この2年間の“トライアウト”やオフの積極補強で結果を出す自信も十分で「来年(の監督会議は)がっつり、いくから。もう1時間半くらい話しますよ」とも話した。いつでも何事も本気の新庄監督。2年連続最下位からの日本一、そして将来のコミッショナー就任へ-。力強く将来像を掲げた。【木下大輔】

新庄監督の過去の球界改革案

◆ビッグボス 21年11月の日本ハム監督就任会見で「監督って呼ばないでください。ビッグボース!で」と呼びかけ、1年目は登録名も「BIGBOSS」に。試合中にインスタライブをするという斬新なプランも挙げた。

◆オールスター改革 22年3月に、球宴で指揮を執るセ・パの両監督について「ファン投票で選ばれないかな。そしたら、燃えちゃう!」と球界に投げかけた。毎年前年度優勝チームの監督が務めるが、自らが選出された際には、オープン戦などで採用したガラポン抽選器でオーダーを決める案も披露した。

◆12球団シャッフル&世界一シリーズ 昨年1月の監督会議で、シーズン後にボックスの中にセ、パ12個入れたボールを入れ、くじ引きでリーグを決める案を提案。さらに日本シリーズ優勝チームとメジャーの優勝チームを戦わせ「本当の世界一を生み出せたら」とぶち上げた。シャッフル案はサッカー元日本代表の本田圭佑も当時ツイッター(現X)で「もちろん賛成」と賛同した。

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