西武黒田将矢投手(20)は1月の成人式に出席しなかった。どうするか、けっこう迷っていた。
「出たい気持ち半分と、練習したいなって気持ち半分と」
青森・むつ市出身。下北半島の友人からは「来るよね?」という連絡もけっこう届いた。「でも自分、ひねくれてるんで」と笑う。練習を選んだ。
式典の前後、友人たちからの写真も届いた。「なんか、自分が映っていなくて不自然でした。みんな変わってなかったですね」。でも、後悔はない。
プロ3年目になる。1軍登板は、まだない。ブルペンですでに147キロをマークしている直球は、シーズン中は150キロ台で安定。短いイニングの時は157キロも出た。首脳陣も昨季中の1軍デビューを構想していたが、ケガで巡り合わせが良くなかった。
今年こそ。オフの自主トレは先輩に師事したり、1人で福島県へ学びに行ったり。「それがどうなるのか分からないですけどね」。しかしプロ野球選手としての意識は着実に高まる。
成人式よりも野球を選んだから、やっぱり野球で大成したい。B班キャンプスタートでも球団の期待は大きい。のし上がる。
そんな黒田が節分に「退治したい」と思う鬼は。
「なんだろ…うーん、フォアボール。フォアボールです。羽田もそう言ってなかったですか?」
同い年の羽田慎之介投手(20)は別の答えだったけれども、こんな時でもやはり意識してしまうライバルに負けじと、のし上がる。帽子を飛ばすほどダイナミックに加速して腕を振り、黒田将矢を見せつける1年にする。【金子真仁】



