ソフトバンクは2月29日、キャンプ地宮崎での全日程を終了した。ドラフト1位の前田悠伍投手(18=大阪桐蔭)は、B組(2軍)でプロ入り後初のキャンプを完走。今季中の1軍デビューが期待される左腕は「体を作ってレベルを上げていけば絶対に通用する」と強気発言を残した。順調に進めば4月にファームで実戦デビューする見込み。金の卵が着実にエースロードを歩んでいる。

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前田悠がプロ初キャンプを完走した。南国宮崎の日差しで肌はこんがり焼けていた。倉野1軍投手コーチを中心に球団が考案した「特別育成プログラム」も現在は無事に消化中。春季キャンプで「自信に思ったこと」を問われると、普段は冷静かつ謙虚な18歳が珍しく強気に言葉を発した。

前田悠 絶対に通用しないとか、それは思わなかったです。体を作ってレベルを上げていけば絶対に通用すると思ったので。技術的な面をおろそかにすると通用しないんですけど、そこをしっかりやっていけば通用する。しっかりやっていければいいかなと。

今キャンプでは4度のブルペン投球を行い、捕手が中腰での30球がマックスだった。福岡に帰ってからは捕手を座らせ、順調に進めば3月下旬に打撃投手、シート打撃に登板、4月上旬に3、4軍戦でプロ初登板する予定だ。「誰にも負けたくない。体作りを重点的にやって、いずれかは誰にも負けない選手になりたい」。宮崎キャンプに最年少で参加した金の卵は、確かな自信と志を手にした。

1軍を含めて投手陣を管轄する倉野コーチは「すごく順調。4月のはじめに試合で投げられるペースでいけば理想だなって思っていた。十分そのペースに入っている」とシーズン序盤での実戦デビューに太鼓判を押した。さらには「何より意識が高い。高校生離れしてる」と称賛は止まらない。小久保監督も高卒1年目で1軍デビューする可能性を示唆していた。エース道へ、ドラ1左腕は視界良好だ。【只松憲】

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