パドレスのダルビッシュ、ドジャース大谷を擁し、23年WBCで侍ジャパンを世界一に導いた日本ハムの栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO=62)が20日、札幌市内の北海学園大卒業式に出席した。式終了後、韓国で行われるメジャー史上初の開幕戦、パドレス-ドジャースを前に、ダルビッシュ対大谷についての、自らの思いを口にした。

「(見られることに)本当に感謝しかないですね。要するに、ああいう形でファイターズを卒業してメジャーで大活躍して。ある意味、給料がとか立場とかは別としてメジャーのトップに立って、チームを引っ張っていくところまで行った人たちの対決を、見られる。これは、僕がこどもだったらあこがれるし、こういうふうにはりたいなって思うし、それだけで元気になれるし、笑顔になれたりするし、それがすごく大事だと思うんですよね。世の中大変なこととか、よくないニュースとかありますけど、生きているって、とてもすてきなことだと僕は思っているし、生きているからこそ苦しむし、うまくいかないこともあるし、この年になると分かりますけど、で、そのことはなんか、伝えてあげたいし、そう考えたときに、彼ら2人の対決は純粋に楽しんでいいんだろうなっていう。みんな見てくださいよ!面白いっすよ!っていう。そんな感じ。一緒に携わった者としては、ただ彼らに、野球の素晴らしさ、生きることの素晴らしさを伝えてもらう2人に、感謝しかないっていうそういうことですね。自分がこどもだったらダルビッシュになりたいな、大谷翔平になりたいなって心にわくだけでも、なんか人は頑張れるんで。そのために野球はあるはずだから。そういう意味では、本当に感謝しかないですね。どっちの結果にいっても別に、たくさんの勝負がこれからあると思うので、ただその最初としては楽しみですし」。

個人的にはダルビッシュに投球に強い関心を示した。開幕戦の先発が決まった直後に本人と話しており「ちょっとダルがどこまでどこまで投げるのかちょっと興味ありますね。たぶん、相当研究して投げるはずなので、どういうふうに投げるか、彼がなにをみつけてどういうふうに勝負しようとしたのかは、すごく1つの野球としての参考にはなるかもしれないなとは思いますね。本当に面白い結果を待ちたいなと思いますね」と、運命の瞬間を心待ちにした。