プロ注目の花園大・藤原聡大(そうた)投手(3年=水口)が9回の1イニングを2三振含む3人で抑え、自己最速更新の154キロをマークした。昨春152キロを記録したが、この日直球のほとんどが150キロを超えていた。

フォームは「感覚がよかったのと、単純にかっこいい(笑い)」と昨春以来のワインドアップ投法に戻した。中でも、参考にしたのは阪神がドラフト1位候補に挙げる関大・金丸夢斗投手(4年=神港橘)の投球動画や練習法。「かっこいいですよね!自分も力感のないフォームをつくって、リリース時に100パーセントの速いボールを投げることを意識しています」。

マウンド上でも明るく笑みを絶やさない。「チームにいい雰囲気を与えて勝たせるピッチャーになりたいので、劣勢でも明るく笑顔でピッチングをするように心がけています」。

大一番での挫折が、成長の糧になった。昨秋に佛教大との優勝争いのまっただ中、最終節の大一番で相手に全国行きへの挑戦権を奪われる痛打を浴びた。先輩から贈られた「強くなれよ」の言葉をかみしめながら、冬場は瞬発系のトレーニングを中心に、黙々と汗を流した。

新3回生で早くも進路はプロ1本を志望。「もう1回お世話になった先輩たちと一緒に全国に行きたい」。リーグ制覇を目指し、まずは大谷大に連勝して勝ち点を獲得。全日本大学選手権出場に向けて、チームの白星を積み重ねていく。【中島麗】

◆藤原聡大(ふじわら・そうた)2003年(平15)11月20日生まれ。三重県伊賀市出身。身長178センチ、75キロ。右投げ右打ち。中学時代は甲賀シニア。水口(滋賀)では3年夏は滋賀学園との2回戦で敗退。参考にする選手は伊藤大海(日本ハム)。50メートル走6・1秒。遠投110メートル。趣味はゴルフ。好きな有名人は今田美桜。