阪神が、この日の広島戦でセ・リーグ通算1万試合に到達する。今季、パ・リーグでは西武、ロッテ、ソフトバンクがリーグ通算1万試合をクリアしているが、セ・リーグでは阪神が最速になる(1リーグ時代からの通算1万試合には15年に到達しているが、これも最速だった)。
そう聞いて、疑問を抱く方もいるかもしれない。なぜ阪神がリーグ最速で到達なのか。なぜパ・リーグではすでに3チームも到達しているのか。各球団の試合数を合わせることは記録面の公平さなどを考慮すると当然だし、なぜ試合数に差があるのか?
それは、かつてセとパで試合数が違ったり、シーズン途中の打ち切り、引き分け再試合が存在した時代があったからだ。
たとえば、2リーグ制になって2年目の1951年(昭26)はシーズン後に日米野球が予定されていた。同年9月にコミッショナー裁定がくだされ「ペナントレースは10月9日を最終日とする」と公式戦の日程打ち切りが決められた。その影響もあり、セで最も多く試合を消化したのは116試合の大阪(現阪神)で、最少99試合の広島と17試合も差が出た。パでも最多は毎日(現ロッテ)の110試合、最少は阪急(現オリックス)の96試合で14試合差となった。
また、セは90~00年に引き分け再試合を採用(62、66~68年は両リーグで採用)しており、これによっても消化試合数に差が生まれた。阪神と巨人を例に取れば、90~00年の11年間で、阪神は巨人より計4試合多く戦っている。
そもそもセとパで開催試合数が違うシーズンもあった。1963年(昭38)をみると、セは4月13日開幕で各球団140試合。だが、パは1週間早い4月6日開幕で、150試合だった。64年も同様だ。現在は両リーグで足並みをそろえるが、以前はセもパも独自路線だったためだ。
逆に04~06年にはパが行っていたプレーオフのため、パの公式戦数はセより5~10試合少なかった。セ・パでクライマックス・シリーズが開催されるようになった07年からは、両リーグの試合数は同数に落ち着いた。
なお、69年以降引き分け再試合を採用していないパは同年から、セは01年からリーグ内の試合数は各球団同数になっている。
試合数がリーグ内でバラバラだったシーズンは多くないが、2リーグ制初期などの積み重ねが各球団の1万試合到達の差になって表れている。日本プロ野球の歴史を示す数字の差、ともいえそうだ。
ちなみに、阪神だけでなく、05年創設の楽天を除く残り7球団も、交流戦が終わるまでにはリーグ1万試合に到達する予定だ。【遊軍・高垣誠】



