阪神佐藤輝明内野手(25)が猛虎の長い歴史にまた1つ名を刻んだ。2点リードの5回2死二塁。フルカウントから広島先発玉村の6球目、143キロ外角の直球を振り抜いた。低弾道の鋭い打球が右翼ライン際に弾んだ。

「追加点が取れて良かったです。そこ(チャンス)で打てているのはいいことかなと思います」

貴重な適時二塁打で今季50打点に到達した。新人年からの4年連続50打点以上は球団初。3年連続で並んでいた岡田監督の記録を更新した。ここぞの場面にめっぽう強い。それでも勝負強さの秘訣(ひけつ)を聞かれると「たまたまだと思います」と謙遜した。

初回の先制攻撃にも貢献した。2死三塁から今季初対戦の玉村の初球をとらえ、中堅フェンス直撃の先制&決勝三塁打。3番森下に続き、2者連続三塁打のレアケースで流れを引き寄せた。「あの先制点が大きかった」と先発高橋を助ける1本に納得顔だった。

昨オフ、4年目の進化を求めて海を渡った。米シアトルの最先端野球トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」での自主トレを敢行。長打になりやすいとされる打球速度と角度を組み合わせた「バレルゾーン」への打球を増やすため、鍛え上げた。

今季は5月中旬から約3週間の2軍降格もありながら、50打点に到達。8月の月間打率は3割3分3厘、18打点、5本塁打で、いずれも今季の月別最多の数字だ。今季も「後半戦男」がチームを勢いづいている。得点圏打率3割4分8厘はセ・リーグ単独トップに躍り出た。ここに森下、大山が続き、阪神勢で3位までを独占。クリーンアップの勝負強さが勝利の証しだ。

チームは首位広島との3連戦初戦を奪取し「最高の結果じゃないですか」とニッコリ。シーズンフィニッシュまで好調をキープしてみせる。【村松万里子】

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