いざ、奪首へ。主砲の巨人岡本和真内野手(28)が力強く打線をけん引し、ヤクルトに先勝した。5戦ぶりの21号ソロを含む2打点の活躍。シーズン65打点まで積み上げ、ヤクルト村上に並びリーグトップタイに躍り出た。先発山崎伊織投手(25)は5回8安打2失点で粘り、9勝目をマーク。チームは3連勝で首位広島とゲーム差なしに急接近。次戦にも7月31日以来の首位浮上が見えてきた。
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神宮で岡本和のバットは自然と神がかる。5回1死、カウント2-2から高めへの148キロの直球を強振。オレンジ色に染まった左翼スタンドへ吸い込まれた。「打てる球がきたら打とうと思ったんで。打ててよかった」。セーフティーリードの5点差に突き放す21号ソロは、自然体で出たスイングだった。初回にはモンテスの先制打の直後、なおも1死二塁で左翼線に適時二塁打を放ち、この試合2打点で65打点に積み上げ、リーグトップに並んだ。
毎年のようにスケールアップを図るからこそ、ここぞの場面でバットに神が宿る、のかもしれない。20年オフ、西武中村から「高めの打ち方」に「ステップを小さく」といわれた通りの1発だった。打席の外に踏み出すこともある左足は、小さく刻み、腰の高さをキープ。連動するように出たバットが大きなアーチを生み出した。「僕が打てるのが一番いいのかもしれないですけど。誰かが打てなかったら、誰かがカバーしてやっていきたい」。その精神が、チーム本塁打63本のうち3分の1を量産する。
積み重ねるのは、数字に直結する技術だけにとどまらない。21日広島戦では試合前練習でジャンケンの挑戦状をたたきつけてきた小学生に負け続け、試合では「運を残していた」と20号3ラン。この日は「僕は普通に毎日、徳を積んでいるんで。日々の積み重ねです」とニヤリ。神宮では打率4割8分3厘、11打点、5本塁打、出塁率5割8分3厘といずれも敵地最多をマークするほど抜群の相性を誇る。ヤクルト村上を2本差で追う本塁打含む打撃2冠も、自然と見えてきた。
広島が敗れたため、チームはゲーム差なしで再び追い込んだ。「直接対決まで離されないようにすること。(6試合)残りマツダなんで、そこを勝てるように、そこまで離されないようにしたいです」。神宮では今季残り3試合。神通力を発揮する。【栗田成芳】
▽巨人阿部監督(5得点で3連勝も)「形はつくれたんだけどね。終盤7、8、9回でちゃんと送るところだったり、そういうのができなかった。勝ったからいいものの、そういうのは個々が反省してほしい」



