白星も白球も消えた…。ソフトバンクが90年以来、35年ぶりの開幕3連敗を喫した。すべて本拠地に限るとホークスの歴史でも史上初の屈辱。4-4の8回には捕球を試みた捕手のプロテクターにボールが挟まり、三塁走者がホームに生還する「珍プレー」が発生。超異例の形で決勝点を献上した。昨シーズン91勝のパ・リーグ王者が、まさかの船出だ。

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球場にいる誰もが目を疑った。4-4の8回。3番手の杉山が2死三塁でワンバウンド投球。ボールは捕球を試みた捕手海野のミットに収まらず、消えた。キョロキョロと必死に探す海野。胸部分に違和感を感じて手を差し込むと、防具のプロテクター内にボールが挟まっていた。公認野球規則の規定により、異例の形で三塁ランナーの和田が決勝ホームを踏んだ。

まさに珍事。小久保裕紀監督(53)は「初めて見たね。何してもうまくいかない時はこんなもん」と苦笑いするしかなかった。3回までに正木の1号2ランや牧原大の適時打で一時4点差をつけながら逆転負け。「明るい材料もあったけどね」。白星も白球もむなしく消えた。

90年以来35年ぶりの開幕3連敗。すべて本拠地に限ると球団史上初の屈辱だ。先行逃げ切りを得意にするはずが3試合連続の逆転負け。昨季リーグトップの防御率2・53を記録した投手陣が計20失点と崩れた。小久保監督は「3試合で20点も取られたら、そらなかなか難しい」と険しく、倉野投手チーフコーチは「何かかみ合っていない。何か1つズレている」と早急な改善に務める。

継投策も裏目に出た。4-1の7回2死一、三塁で左の長距離砲ポランコ。小久保監督は76球だった先発上沢から左腕ヘルナンデスにスイッチしたが、ポランコと代打の岡に連続適時二塁打を浴びて同点とされた。指揮官は上沢の続投と継投策をてんびんにかけた結果、後悔の少ない決断を選択。昨秋から勝ちパターン入りを明言するなど信頼を寄せる助っ人左腕だったが、この日は期待通りの火消しとはならなかった。

昨季のパ・リーグ王者にとってはまさかの開幕3連戦になった。次カードは逆に開幕3連勝と波に乗る日本ハムが相手で、敵地エスコンフィールドに乗り込む。チームは春の寒波とともに北の大地へ。苦しい戦いは続く。【只松憲】

◆公認野球規則5・06(c)(7) 投球が、捕手のマスクまたは用具、あるいは球審の身体やマスクまたは用具に挟まって止まった場合-各走者は進む。

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