9回2死一、二塁まで迫った追い上げも、あと1歩及ばなかった。阪神は前回3連勝した横浜スタジアムで今季4度目の完封負け。DeNAファンの歓声を聞きながら、藤川球児監督(44)は達観していた。

「まあ野球ですね。相手も素晴らしいチームですから、こういうギリギリの展開になるんですけど、自分たちとしてはいい形を最後にとれたので、それを継続すると、それに尽きます」

紙一重の戦いだった。0-0のまま迎えた8回2死一、二塁、4番手及川が牧に決勝の中前適時打を献上した。開幕から登板18試合目で初の自責点。「チームに申し訳ないです。それだけです」と肩を落とした左腕を、指揮官はかばった。「別に何も悪くないし、結果は後から付いてくるものですから、どうしようと、何をしようとしているかがすごく重要なので、また明日ですね」。その姿勢は打線にも同じだった。

この日は森下、佐藤輝、大山のクリーンアップが沈黙した。3人そろっての無安打は3月30日広島戦(マツダスタジアム)以来2度目だった。4回に森下、佐藤輝の四死球で無死一、二塁の好機をつくるも、続く大山が左飛に倒れ、さらにタッチアップした森下が三塁封殺。一気にたたみかけたい場面だったが、藤川監督は「特に何もないです」と判断を責めなかった。思いをくみ取るように、森下は「切り替えて頑張ります」と懸命に前を向いた。

4試合ぶりの黒星を喫し、2位広島には0・5ゲーム差に迫られた。一夜明け、16日からは本拠地甲子園で直接対決3連戦が待つ。指揮官は最後まで次戦だけを見ていた。「ペナントレースですから。また明日ですね」。143試合の中の1敗は引きずらない。信頼する選手とともに、再び目の前の戦いに臨む。【磯綾乃】

▷阪神佐藤輝(6回1死二塁で二直)「正面に行ってしまって。しょうがないので。切り替えて、また頑張ります」

▷阪神小谷野打撃チーフコーチ(無安打に抑えられた中軸について)「彼らも覚悟を持って打席に立っていますから。僕から言えることはあまりないですね」

▷阪神田中内野守備走塁コーチ(4回無死一、二塁の左飛で森下が三塁にタッチアップするもタッチアウト)「積極的に行ったと思うけど、結果的にアウト。自分の脚力と(守備との)距離感は覚えていかないといけない」

▷阪神筒井外野守備兼走塁チーフコーチ(4回無死一、二塁の左飛で森下が三塁進塁を試みるも走塁死)「自分でいけるという判断でやっている。責めることはしないが、今後あのケースがきたときにどうするかはやっていかないといけない」

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