西武は27勝20敗1分けのパ・リーグ首位で、26日開幕のセ・パ交流戦を迎える。2年前の同時期は借金15で監督が休養するどん底だっただけに、西口文也監督(53)就任2年目の充実ぶりがうかがえる。

2年前の同時期に12球団ワーストの2割1分4厘だったチーム打率は、今やリーグ1位、12球団2位の2割5分をマークする。

特徴的なのが規定打席到達者がアレクサンダー・カナリオ外野手(25)と渡部聖弥外野手(23)の2人しかいないことだ。いずれも打率2割5分強でリーグの19位と20位。5月から鮮烈復帰したタイラー・ネビン内野手(28)はもちろん、プロ11年目で一気に飛躍した平沢大河内野手(28)や、ルーキー小島大河捕手(22)ら、打線全体が活発に振れている。

オフはフィジカル強化をテーマに肉体を強くし、シーズンイン後は亀井猛斗1軍ヘッドゲームアナリスト(57)を筆頭としたデータ部門と選手との個別ミーティングを充実。昨季に不動の1番打者として活躍した西川愛也外野手(26)の低調は気がかりながら、全体的に良い成果が出ている。

投手陣では、エース今井のメジャー挑戦による“先発の穴”を不安視する識者の向きもあったが、本質的には昨季セーブ王平良海馬投手(26)の先発転向に伴う“抑えの穴”のほうがより懸念されていた。

その状況で昨季49試合登板の山田陽翔投手(21)が右ひじを手術し、トレイ・ウィンゲンター投手(32)も右肩痛で開幕に間に合わず。苦境を救ったのが、西口監督はクローザー役を託したドラフト2位左腕の岩城颯空投手(22)だった。その制球力、球威、度胸をもってクローザーに抜てき。ここまでリーグトップの16セーブを挙げている。

先発候補からセットアッパーに抜てきした篠原響投手(19)も、ここまで12ホールドの活躍。西口監督も「申し分のない働きじゃないですか。本当に予想以上の働きをしてくれていると思います」と2人の仕事ぶりをたたえる。

26日の交流戦からは故障で離脱した桑原将志外野手(32)も1軍に復帰する。西口監督は「6月半ばくらいにはけっこうメンバーがそろってくるのでは」と見すえる。強化と編成。2年かけて、選手層は着実に厚くなっている。【西武担当=金子真仁】