阪神と広島の間に張り詰めた空気が流れている。いつ怒りのマグマが噴火して乱闘が起きてもおかしくなかった。
先に怒りを発したのは阪神の方だった。前日17日に3個の死球を食らった。前川右京外野手(23)は右肩甲骨骨折という最悪の結果となった。阪神は4月にも広島戦で近本光司外野手(31)が左手首に死球を受け、骨折している。
この日の試合前、前川の診断結果を踏まえて広島新井貴浩監督(49)が「近本君に続いて2人目なので、本当に申し訳なく思っています」と報道陣にコメントを発した。
これで単純に「リセット」とはならない。
この日、阪神は伊藤将司投手(30)が5回に名原典彦外野手(26)に死球を与えた。8回、今度は阪神の主砲・佐藤輝明内野手(27)が左腕テイラー・ハーン投手(31)に内角を厳しくえぐられた。かろうじてよけたものの、佐藤はバットをその場で投げ捨て、投手に数歩、歩み寄って怒りの意を示した。三振に打ち取られ、ベンチに戻ると自分のヘルメットをベンチに強く4回もたたきつける珍しいアクションを起こした。
その裏、阪神ダウリ・モレッタ投手(30)が初球の148キロを小園海斗内野手(26)の背中にまともに当てた。
真相は不明だが「報復」を想起させるような流れだった。相手の主力打者に死球で返すのはメジャーでも常道。いわゆる不文律として存在する。ドジャース大谷翔平も明らかな報復として当てられたことがある。
際限のない報復合戦はよくないが、身を守るための正当な行為という見方もある。緊迫した空気は19日の第3戦も続きそうだ。



