日の丸の威信がかかった右腕を1日、日本ハム・ダルビッシュ有投手(22)は125回も振り続けた。チーム全体メニューの予定メンバーから外れていたが、志願のブルペン入り。「日本代表としてしっかり責任を果たしたい」。練習前、山田コーチからの電話には出られなかったが、自覚は十分だった。

 梨田監督らが見守る中、米球場に近い赤土タイプのブルペンに立つ。まずはフォームバランスをチェックする指針にしているカーブを織り交ぜ、直球との2球種だけで90球台まで到達。終盤は打席に中山ブルペン捕手を立たせ、スライダーなどの変化球を確認して終了した。1度の給水を挟んだだけで、ほぼノンストップ。1月28日にキャンプ地へ先乗りして3度目で、最多の球数を投げ込んだ。

 調整法は一任されており、この日はブルペン練習のメンバーには当初、入っていなかった。前夜に首脳陣へ伝え、了承を得ていた。「いつもより2週間くらい早い。(例年の)キャンプの中盤から終盤くらいの体。へばっている」。体全体の張りなど疲労が蓄積している中でも、WBCまで逆算した自身のルーティンを、黙々と消化した。

 8日のシート打撃で2イニング、11日の阪神との練習試合で3イニングほどの実戦を経て、16日からの代表合宿へ合流する。米デビューへ向け、この日は通過点、節目ではなかった。「もうキャンプは始まっていると思っている」。サムライジャパンの宝刀は勝負本番へ向け、もう研ぎ澄まされていた。【高山通史】

 [2009年2月2日8時52分

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