<オープン戦:オリックス1-4阪神>◇1日◇高知市営

 阪神平野恵一外野手(29)が、巻き返しの猛打賞をマークした。1日のオリックス戦に、「二番中堅」で先発。4打数3安打1打点を記録した。

 うずうずしていた。初回無死一塁で光原の高め直球を痛烈にはじき返した。中越えの先制二塁打、しかもボールが本塁に送球されるスキをついて、一気に三塁を陥れた。真弓監督が掲げる「走塁革命」の手本のような動き。3回には左前打、7回にはバント安打を成功させた。豪快なヘッドスライディングで一塁に到達した。「けがなく終われて良かったです」と、短い言葉に充実感を漂わせた。

 劣勢を跳ね返すために、結果を出すしかない。昨季は主に「2番二塁」で115試合に出場。しかし今キャンプでは2番は関本、二塁は絶好調の藤本が起用されている。平野は内野もこなせるが、実戦形式練習では赤星のバックアップとして主に中堅手でプレー。前日2月28日のオープン戦開幕でもスタメンに名前はなかった。その危機感がハッスルプレーにつながった。

 オフには宮崎県内で巨人小笠原と2年連続の合同自主トレを敢行。「あんなに一流の人があれだけ(の練習)やっている」と大いに刺激を受けた。移籍2年目もレギュラーを張るために、実戦で結果を出して形勢不利を覆す。【益田一弘】

 [2009年3月2日12時10分

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