<阪神9-4横浜>◇26日◇甲子園

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 阪神江草仁貴投手(28)が2回をパーフェクト、しかも6者連続空振り三振の快投で横浜の反撃意欲を断ち切った。5回3失点の安藤を継ぎ、3点リードの6回から登板。代打大西をスライダーで仕留めると、石川はフォーク、細山田は真っすぐで料理。「(4日間試合がなく)休み肩で腕が思い切り振れました。気分よく投げられました」。まったく危なげない投球で試合の流れを引き寄せた。

 「みなさんの風船が割れる前に終わらせようと必死でした」。この日から解禁されたジェット風船飛ばしへの配慮も憎らしい。7回も代打新沼をフォーク、吉村を真っすぐで撃沈。続く代打仁志の打席では幸運な?

 ハプニングもあった。一塁ベンチ前への邪飛をブラゼルと狩野が交錯して落球。仕切り直しの末、フォークで三振を奪った。8回からはアッチソンに継投。56年小山、60年村山、71年江夏といずれも偉大な投手が作ったチーム記録7への挑戦権は与えられなかったが、堂々の投球。5回1死の安藤から続いた8者連続三振で勝利を決定づけた。

 交流戦明け4日間の練習で、フォークの修正に時間を割いた成果が出た。さらに今季から習得中の球速の速いスライダー、いわゆる「真っスラ」でこの日もカウントを稼ぎ、投球の幅が広がったことを証明した。「1試合でも多く、球児につなげられるように頑張りたい」。今季初のお立ち台。頼れる左腕が反攻を約束した。

 [2009年6月27日11時31分

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