<阪神2-4ヤクルト>◇3日◇甲子園

 虎の投手陣が、またも制球の乱れから同一カード3連勝を逃してしまった。まずは今季7敗目を喫した先発久保康友(29)投手だ。両チーム無得点で迎えた4回。1死からデントナに四球、ガイエルには中前打を許して一、二塁。宮本に死球を与えて満塁とピンチを広げ、7番川島慶の右犠飛で先制点を献上した。

 「勝たなければいけない試合だった…」。制球力が自慢の久保に、わずかなズレが生じた。5回2死三塁では青木に右前適時打を浴び、6回にはガイエルにソロを献上。打たれた球はいずれも真ん中付近の甘い球だ。「負けたら意味がない。今日は僕がやらかしました」。前回8月27日横浜戦(横浜)でも、6四球の乱調で6敗目を喫していた。

 もう1人、久保同様に四球で自滅したのが江草仁貴投手(29)だ。2点ビハインドの8回から登板。わずか7球で簡単に2死を取ったまではよかったが、そこから2四球と安打で満塁。相川には押し出しで痛恨の4点目を奪われた。投げた瞬間に当の本人が後ろを振り向くほど、ボールと分かる球だった。

 同じ8月27日横浜戦でリーグワーストタイの3連続押し出し四死球を演じた江草は、またも同じ失敗を繰り返した。その試合でも久保、江草の制球難で横浜相手に同一カード3連勝を逃した。この夜と状況は酷似していた。勝てばヤクルトに2ゲーム差だった。3位に2差は5月27日以来、借金5になれば6月9日以来だった。悪夢の再現に、虎党から容赦ない罵声(ばせい)が飛んだ。

 [2009年9月4日11時30分

 紙面から]ソーシャルブックマーク