ソフトバンク松中信彦外野手(36)が右ひざへの負担軽減のため、今季は開幕からアップシューズで打席に立つ可能性が23日、高くなった。右ひざ手術直前の昨年終盤も同様の秘策を用いたが、今季は開幕から“アップシューズ打法”を極めていく。状況に応じてスパイクとアップシューズを使い分け、フルシーズンの活躍を目指す。A組(1軍)のキャンプは24日に打ち上げ、松中はB組(2軍)とともに28日まで宮崎に残って調整する。

 足元を見つめて、松中が完全復活への道を突き進む。現在、右ひざリハビリで別メニュー調整中。開幕戦出場へ意欲を見せる主砲は依然、ダッシュができない。だからこそ温めている秘策がある。それはアップシューズでの打撃。昨季も右ひざの激痛をおして強行出場した際、ひざへの負担が少ないアップシューズで打席に立った。シーズン終盤の応急処置だったが、今季は状況に応じてフルシーズンで使っていく考えを示した。

 「負担の少ない形にしている。シーズン中は靴を使い分ける。どうしても下(グラウンド)が固いところは負担がくる」。本拠地・福岡ヤフードームに比べ、他球場の土や人工芝は固いとされ、状況によってシューズも使い分ける。既に提供先のナイキ社からは、足の負担を軽減するスパイクやトレーニングシューズなど3種類が届いた。

 もちろんアップシューズでも打撃力を失わない自信と裏付けがある。昨季は右ひざに激痛を抱えたていた時期にも、かつて3冠王にも輝いた打撃技術で安打を量産。左足に重心を残し軸回転でバットを振る。右ひざに大きな負担をかけない打法に活路を見いだし、今季もその完成を目指している。「左足さえ踏ん張れれば右は回転するから」。この打法ならば右足を上げて強く踏み込まなくていい。もちろんスパイクと併用するが、アップシューズでも打撃が可能だ。

 この日は前日まで3日連続で行っていたフリー打撃は行わず、室内でのティー打撃でインパクトを確認した。「打撃だけ先行してもダメなんでね」。既に柵越えを連発するなど、打撃に関しては開幕戦へ向けて心配はなさそうだ。あとは右ひざの状態と走塁。秋山監督は「まっすぐ走れるようになってきたね。後はベースランニング」と、走塁への不安さえなくなれば、1軍合流のGOサインを出す構えを見せた。松中が、その足で完全復活へ一歩一歩近づいていく。【倉成孝史】

 [2010年2月24日11時7分

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