風の申し子だ!

 阪神マット・マートン外野手(28=ロッキーズ)が2日、本拠地甲子園での初練習で、外野手の難敵・浜風への対応に自信を見せた。

 「ウインディシティーと言われるシカゴでプレーしていたからね。風も野球の要素の一つ。適応していきたい」。風の街を本拠地とするカブスで、05年から4年、特に06年は144試合で外野を守った。この日の打撃練習中には自ら中堅守備につき、何度も飛球の感覚を確認するなど、対策を繰り返した。

 打撃練習では無人の左翼席へ柵越えを連発。1発もある1番の魅力を存分に示した。「ベーブ・ルースもプレーした甲子園で早く試合がしたい」。パワーには自信があるが、打球が右翼から左翼方向への浜風に打球が乗れば、飛距離はさらに伸びる。守りも、打撃も風を味方にする。

 この日は“石田純一スタイル”で現れた。ユニホームのズホンのすそをたくし上げて披露したのは何と、素足の白いふくらはぎ。そこに、本来着用しているはずのストッキングはない。しかも遠目には、素足のままスパイクを履いているようにも見える。素足に革靴で有名な俳優・石田純一も顔負け!?

 野球選手ではなかなかお目にかかれない珍ファッションだった。

 本人は真顔で言った。「暑い時、涼しくなるようにしてるんだ。だいたい練習の時はこんな感じだよ」。答えは暑さ対策とか。確かにこの日の甲子園は20度近くまで上昇していた。さらに足元をのぞき込めば、まったくの素足でもなく、超ミニのスニーカーソックスが少し顔を出していた。「もちろん試合になれば、長いストッキングを履くよ」。ナイターでは足元が冷え、故障にもつながりかねないため、練習限定のファッションのようだ。それでも「風の子」ぶりは、足もとにも及んでいた。

 開幕に向け着々と準備を進めるマートンは3日から札幌でひと暴れする。

 [2010年3月3日13時11分

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