<オリックス9-4西武>◇5日◇京セラドーム大阪

 最年少40本塁打が見えてきた。オリックスT-岡田外野手(22)が、またまた「マルチ本塁打」だ。西武戦で27号、28号と2打席連続アーチを放ち、同一カード3連勝に貢献した。バックスクリーン弾と推定飛距離150メートルにスタンドは騒然。ここ10試合で4度目の1試合2発で、本塁打王争いも独走気配だ。打点でもトップタイに立ち2冠。4月23日以来の3位に浮上したチームを、若き和製大砲が引っ張っている。

 T-岡田は、打球を最後まで見届けていた。7回に放った2打席連続となる28号2ランは右中間の5階席、しかも中段近くに着弾した。推定150メートル。チームの攻撃が終わっても場内のどよめきは収まらなかった。「気持ちいい。今までで一番飛んだんじゃないですか。ノーステップであそこまで飛ばす人はいないでしょう」と、自画自賛した。

 遠くまで飛ばせる要因を「コンパクトに振れている。飛ばそうとしていないのがいい」とサラリと言う。リードを5点に広げる一撃に、岡田監督も「エグかったな。1本目も大きいけど、あの1発で平野、岸田を休ませられた」とうなるしかなかった。

 この日の4打点で75打点とし、トップの日本ハム小谷野に並んだ。リーグ2冠に躍り出た。本塁打王を争うソフトバンク・オーティズがこの日、出場選手登録を抹消され、しかも4本差まで突き放した。2試合ぶり今季5度目の「マルチ本塁打」。すべて7月以降で、暑い季節とともに量産態勢に入り、年間40発だ。

 球団では96年のニール以来、日本人に限ると73年の長池徳士以来の本塁打キングが見えた。急成長には努力はもちろん、アーチスト育成に最高の環境にいるのも一因だ。1軍に定着した昨年はローズ、今年はカブレラ。年間55本の日本記録をもつ2人のそばでのプレー経験が参考になっている。配球読みにたけていたローズからは待ち球のコツや左打者のスイングの角度を学んだ。カブレラには気持ちの部分での指導を今でも仰ぐ。「先生がたくさんいますよね。ありがたいです」と周囲への感謝も忘れない。

 4月23日以来、3カ月半ぶりに3位に浮上し、首位とも4ゲーム差。1軍最低年俸にも満たない1200万円(推定)の和製大砲は「先は長い。大事に戦いたいです」と、周囲の期待に反して落ち着いていた。【柏原誠】

 [2010年8月6日9時31分

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