<巨人12-5阪神>◇20日◇東京ドーム

 21日の優勝マジック点灯は持ち越し。首位阪神は巨人に打ち負け、連勝が5で止まった。黒い復刻ユニホームを着て球団タイ記録の3試合連続2ケタ得点を挙げていた打線は、従来のグレーに戻って5得点にとどまり、Vマジックは早くても22日となった。12失点で巨人の貧打打線を目覚めさせてしまったが、21日はドラフト4位ルーキー秋山拓巳投手(19=西条)を初登板初先発させて勝負をかける。

 送り出した投手陣の炎上する姿を、真弓明信監督(57)はベンチから見つめた。就任以来の仁王立ちスタイルで、表情を変えることなく、12失点を受け止めた。悔しくないはずがない。真弓監督の目は充血していた。それでも後ろを振り返ることはしなかった。「(2ケタ得点した横浜の)3試合や5連勝しているし、あまりにも良かったんでね。こういう試合もある」。口癖のように「打線は水もの」と繰り返してきた。やはり守りが崩れると、勢いも止まる。

 城島も捕手としての悔いが強く残った。「若い投手が投げるんでいい所を引き出してやろうと思ったんだけど…。ボール自体は悪くなかった。不運もあったし」。初回1死一塁。小笠原の遊ゴロは併殺コースに飛んで無失点スタートのはずが、イレギュラーして中前に抜けた。リズムを崩した小嶋は2本の適時打で2点を先制され、2回は先頭への四球から、坂本の2ランでKOされた。「うまくリードしてあげられなかった」。その後は勢いづいた巨人打線の前に、救援陣がえじきになるのをマスク越しに直視するしかなかった。

 ダイナマイト打線がさく裂した48、49年の黒い復刻版ユニホームから従来のグレーに戻った打線も、13安打こそ放った。だが、10残塁で5得点に終わった。

 球団タイ記録の3戦連続2けた得点を引っさげて、東京ドームに乗り込んだ。一方の巨人は3位転落。ただ真弓監督に過信はなかった。現役時代から宿敵の怖さは痛いほど知っている。だから表情を緩ませることはなかった。「(投手陣が)勢いづかせてしまったというのはある」。自身初の6連勝を逃した。2位巨人に2ゲーム差。「切り替えていきたい」と2度、同じ言葉を使った。優勝へのマジック点灯は最短で22日。まだまだ厳しいペナントレースは続く。

 [2010年8月21日9時11分

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