新人王より優勝だ!

 阪神秋山拓巳投手(19=西条)が一生に1度のタイトルにこだわらない姿勢を見せた。前日5日広島戦(マツダ)で2勝目を挙げると、同時に新人王資格を越える30イニング到達も目前に迫った。今季の新人王は巨人長野らが有力。仮に秋山が来季以降の新人王を狙うなら、資格を残すために登板回避の選択もあるが「できるなら、最後まで1軍にいたいです」と言い切った。

 新人王は、投手では入団5年以内で投球回数30回以内の選手が対象。秋山はここまで17回1/3に登板。あと2試合登板で、30回を越える可能性がある。ただ、秋山は気持ちの整理はできている。「僕は狙ったらムリですよ。次のシーズンで、ちゃんと投げられるか分からないですから」。今あるチャンスを簡単には手放せない。能見が復活しても、厳しい台所事情は変わらない。新人王より大きなタイトル、優勝へ向け19歳は腕を振る。

 [2010年9月7日11時20分

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