<セCSファーストステージ:阪神6-7巨人>◇第2戦◇17日◇甲子園

 大胆な用兵で初戦をものにした巨人原辰徳監督(52)は、2戦目も「攻めの采配」に徹した。先発の朝井秀樹投手(26)が初回に2失点すると直後の攻撃で朝井に代打李承■内野手(34)を送り、2回からグライシンガーを投入した。その後も投手に打席が回るたびに代打を送った。積極果敢な指揮で勝利をたぐり寄せた原監督は「ベンチにいる全員が強いスクラムを組み、同じモチベーションで戦えた」と、チーム一丸の勝利を喜んだ。

 「2番亀井」の決断も間違ってはいなかった。CSで1軍に呼び戻されてスタメンに抜てきされた亀井は、守備や走塁、そしてこの日の8回には貴重な四球を選んで逆転勝利に貢献した。原監督は「亀井はファームにいても、ひたむきな姿勢で取り組んでいた。まだまだ課題の残る2番打者だけど、次のシリーズでも期待したい選手だし、成績が悪くても期待したくなる選手だから」と、笑顔でさらなる活躍を期待した。

 亀井だけではない。シーズンではベンチを温める機会も多かった高橋のスタメン起用も、ズバリと的中した。選手の状態を見極める“眼力”がさえ渡る原監督は「これで名古屋に行けるということ」と、力強い口調で必勝を誓った。【広瀬雷太】※■は火へんに華

 [2010年10月18日9時40分

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