ブランコが空を飛んだ!?

 中日トニ・ブランコ内野手(30)が10日、早出特守で華麗なダイビングキャッチを披露した。右翼に入り連日の守備特訓。今キャンプから従来の一塁に加えて取り組む右翼で奮闘した。

 “事件”は全体練習のウオーミングアップ中に起きた。笘篠コーチが打った28球目。スライスする打球に完璧なタイミングで反応。188センチ、109キロの巨体を目いっぱい伸ばし、空中で捕球。周囲を「お~!」とどよめかせた。

 「とにかく一生懸命やった結果さ。試合だと思って必死にやってるんだ」。

 その後、42球目を落下点まで猛ダッシュしたところで右足を気にするそぶりをみせた。落合監督が笘篠コーチを通じ、ノック終了を指示。「オレはまだできると言ったんだけど」とブランコ。あまりのハッスルぶりに、ストップがかかるほどだった。

 同タイプの新外国人グスマンが加入した。首脳陣から競争をあおられ、昨季までの一塁専任とはいかなくなった。連日早出するなど、とにかく意欲的。午後の屋内でのフリー打撃中には、ベテラン谷繁の技術指導も受けた。前日9日は和田から落合監督の「3冠打法」をまた聞き。攻守両面で、貪欲に学ぼうとする姿勢が際立つ。今日11日の早出特守についても「足の状態次第だけど、できるように、早めに球場に入るよ」。尻に火のついた助っ人は、早くもエンジン全開だ。【八反誠】

 [2011年2月11日10時10分

 紙面から]ソーシャルブックマーク