“開幕投手”を務めた阪神小嶋達也投手(25)が13日、2回無失点で順調に滑り出した。切れのある直球と必殺のスライダーを駆使して3三振を奪った。

 「シート打撃のときより良くなっているが、まだ思ったように投げられていない。1つ1つ投げさせてもらえるところで結果を出すしかない」。

 可能性を十分感じさせる投球だった。特に2回、左打者の川端を空振り三振にした攻めには飛躍のヒントがあった。カウント1-1から内角へのスライダーでストライク。事前に久保投手コーチから「左打者の内角にスライダーを試してみろ」と言われていた。打者の目線を内寄りにしながら最後は外のスライダー。「有効に生きましたね」と納得の表情だ。

 昨秋から腕の位置をスリークオーター気味に下げスライダーの威力もアップ。開幕ローテ入りを狙う5年目。初戦の先発起用は期待の表れかと聞かれた真弓監督は「もちろん。次のチャンスも自然に出てくる」と称賛。紅白戦を経て26日のオープン戦の開幕オリックス戦先発も見えてくる。「ボールが先行するとコースを狙い過ぎる。攻める気持ちで投げてこんでほしい」と、あえて注文をつけさらなる脱皮を期待した。

 [2011年2月14日12時19分

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