13日の韓国サムスンとの練習試合(沖縄・名護市営球場)で、上々の実戦デビューを飾った日本ハムのドラフト1位斎藤佑樹投手(22=早大)に、新人としては異例の「調整特権」が認められた。梨田昌孝監督(57)は14日、今後の調整について「こちらから、ああだ、こうだは言わない。向こう(本人)からの要望があれば(応えたい)ね。強制じゃなくやらせたい」と、本人の要望に沿って進めていく方針を明かした。

 一般的に新人に対しては首脳陣が調整プログラムを用意する。だが、アマで実績があり、サムスン戦でも落ち着いていた斎藤は1軍投手と同格に扱われる。そこで浮上するのが、次回登板予定の20日のヤクルトとの練習試合に向けた、2度目のフリー打撃登板だ。ブルペン投球→フリー打撃登板→実戦と段階を踏んだ投手が、再び打撃投手を務める例は多くはない。だが、首脳陣は打者との対戦感覚を養いたいという斎藤流の調整法を尊重する方針だ。

 今キャンプ3度目の練習休日となったこの日、斎藤は名護市内の児童養護施設を訪問し、子どもたちとバレーボールなどで交流した。「リラックスできたと思います。外へ出られたので良かったです」と、今日15日からの第4クールへ向けて英気を養った。ヤクルトとの練習試合では早大の先輩青木と顔を合わせる可能性もあるが「やりたいです。プロのトップレベルを早く見たいですね」。セ・リーグ首位打者に物おじすることなく対戦を熱望した。【本間翼】

 [2011年2月15日9時0分

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