開幕直前に新オプション!?

 中日佐伯貴弘内野手(40)が11日、横浜スタジアムで行われた練習で外野を守った。開幕前最後の練習中、オレ竜の布陣に変化が表れた。シートノックで佐伯が右翼に入ったのだ。グスマンらとともにノックを受けると、その後は定位置の一塁に入ったが、土壇場になって新たな試みが行われたようだ。

 落合博満監督(57)はこれまでも選手にさまざまなポジションを守らせてきた。「守れるところが増えれば、それだけ試合に出るチャンスが増えるんだよ」。多くのポジションに挑戦することが選手の出場機会を増やし、チームにもプラスになるという考えからだ。佐伯はプロ入り7年目までは外野が主戦場だった。年齢を重ねることで一塁を守る機会が増えていったが、この日も無難な動きを見せていた。

 くしくも古巣・横浜で開幕を迎えることになった佐伯は「特別な意識はない」と、目の前の戦いに集中している。

 「チームの駒の1つとして優勝に貢献したい。それが僕を拾ってくれた球団への恩返しになると思っている」。

 今月18日で41歳になるベテランは働き場所にこだわらず、チームの勝利を最優先に考えている。【鈴木忠平】