阪神金本知憲外野手(43)が雑音を吹き飛ばすように精力的に動いた。12日の西武戦で右足甲に自打球を当て、日本ハム戦2試合を欠場。しかし、16日、甲子園室内練習場で4日ぶりにダッシュを解禁。明日18日、楽天戦での試合復帰へ見通しは良好だ。

 ほとんどのナインが練習を終えたあと、最後に1つ練習メニューを追加した。3日間控えていた「ダッシュ」だ。全速力ではなかったが約30メートルを5本。「ゾウの足のよう」と表現していた腫れもひき、走る姿に故障の影響は感じさせなかった。「スピードを上げた」と問われると「いえいえ」と笑顔で返した。

 チームの練習中に行われた阪急阪神ホールディングスの株主総会で、金本の守備に関する批判の声も飛んだ。右肩棘(きょく)上筋断裂の影響でいまだ満足に投げられず、守備に不安を抱えているのは確か。加えて、今度は右足痛だ。それでも右肩は日々快方に向かっており、右足も良化。勢いを取り戻したチームに遅れまいと、鉄人も逆襲へのスタンバイを整えた。

 前日15日に続き、打撃練習は通常通りこなした。和田打撃コーチは「打つ方は振れている。あとは足だね。走って、守れるか」と話した。今日17日の練習で外野ノックを受け、問題がなければ18日からの試合復帰にGOサインが出るとみられる。もちろん、ただグラウンドに立つだけでは雑音封じにならないことは、金本自身が一番よく分かっている。【柏原誠】