<広島1-0阪神>◇23日◇マツダスタジアム

 来季ローテに殴り込みや!

 4年目の阪神清原大貴投手(22)がプロ初登板初先発で5回5安打1失点。新監督に就任する和田豊打撃コーチが見つめる“御前投球”で来季ローテ入りを猛烈アピールだ。マウンドを降りながら女房役の藤井彰に背中をたたかれると、こわばっていた顔にようやく笑顔が広がった。1回1死から新井の失策でいきなり走者を背負った。でも動揺しない。丸を中飛、4番栗原を内角高め138キロで右飛に仕留め、頬を緩めた。

 清原

 思ったよりも緊張することもなく、フラフラすることもなく、ある程度自分のピッチングをすることができました。

 5回につかまった。先頭安部の右前打と大竹の犠打で1死二塁。東出に右前適時打を許したが、初登板とは思えぬ堂々たるマウンドさばきを見せつけた。

 清原

 まだまだです。配球もできていなかった。藤井さんに助けてもらえたのが大きいです。すべてのボールを磨かないといけないと思いました。

 4年目の今季は、2軍の先発ローテを1年間守り、14試合で48回1/3を投げ4勝4敗、防御率2・42。直球は130キロ台後半ながら、多彩な変化球と制球を武器にファームで実績を残してきた。穏やかな性格で物静かな口調。だが、マウンドでは内に秘めた闘志をたぎらせる。1軍デビュー戦で初黒星こそ喫したが、新生清原が来季、和田阪神の虎投を支える。【岡本亜貴子】