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 背中の痛みで離脱していたソフトバンク寺原隼人投手(29)が24日の日本ハム戦(ヤフオクドーム)でFA加入後、初先発する。22日、1軍に合流し、同球場のブルペンで57球を投げた。自身の“開幕”を目前に控え、表情は明るい。

 「背中は大丈夫。1カ月くらいズレてしまったが、その分取り戻したい」

 3月15日ロッテとのオープン戦で痛め、開幕ローテーションから外れた。焦る気持ちを抑え、3月中はリハビリ組で治療。実戦復帰となった12日のウエスタン・リーグ広島戦では、3回無失点。最速150キロも計測した。当初の予定では今日23日の同オリックス戦で首脳陣にアピールするはずだったが、東浜、山田と先発陣が2軍降格し、復帰が早まった。それでも、準備はOK。待ち望んだスポットライトに向かう。

 ホークスのユニホームで白星を挙げれば06年7月16日の日本ハム戦で2安打完封して以来7年ぶりとなる。このときは104球。中継ぎ陣が疲弊し、チームでまだだれも完投してない中、今回もその再現が期待される。

 4番中田、小谷野、陽岱鋼と右打者封じがカギとなる。「一番スピードが出る」というシュートと、昨秋から本格的に投げ始めたツーシームで内角を強気にえぐるつもりだ。

 前日21日には20歳の武田が今季初勝利。22歳の左腕有馬は育成から1軍へ上がってきた。29歳で宮崎県人会最年長の寺原が同郷の若手2人には負けられない。「しっかりいいところを見せたい」。オリックス、横浜(現DeNA)で成長した姿を本拠地の鷹党にしっかり披露する。【石橋隆雄】