阪神能見篤史投手(34)が14日、プロ1年目を終えた藤浪晋太郎投手(19)を投手陣の「大黒柱」に指名した。近年の投手陣を先頭に立って引っ張ってきた左腕エースは、高卒ルーキー藤浪にキャプテンシーの素質を感じ取っていた。来年4月に20歳を迎える若武者だが、時期尚早とは見ていない。

 「晋太郎が、今後は引っ張ってくれます。お世辞でも何でもなく、僕の見た目です。オッサン連中に頼っているようではダメ。いろいろ考えた上でね。それだけの人間ですよ、あの男は!」

 プロでも堂々と振る舞った。それでいて気遣いも行き届き、先輩投手も感心していたほど。藤浪を投手陣の新リーダーとして後継者に指名するのは将来を案じるからだろう。

 阪神投手陣は若手の突き上げが乏しく、顔ぶれは高齢化。能見も来季は35歳になる。「他のチームは若い投手が中心になって投げている」と警鐘を鳴らす。

 楽天田中、広島前田健は25歳で自他ともに認めるチームの精神的支柱だ。大黒柱がどっしり構える投手陣は安定する。能見は「本人も分かっているんじゃないですか」とも言う。藤浪は新人年から10勝。3日には「若い選手が頑張れば、チームにプラスアルファの力が生まれると思っているので、若い自分が頑張っていきたい」とすでに自覚をにじませた。

 能見もマウンドでは先輩らしい姿を示すつもりだ。今季は、11勝を挙げ「負けるつもりはない」とキッパリと語った。早くも来季の開幕投手候補に挙がる藤浪と、春先からハイレベルな争いになりそうだ。【酒井俊作】