日本ハム栗山英樹監督(53)が覇権奪回へ“魔法の言葉”を解禁する。21日、自宅のある栗山町で「栗さんからのファン感謝デー」を実施。トークショーでは今季のチームの流行語を披露。「『ちんちん侍』って知っていますか?」。ちょっと際どい言葉が、大幅に若返る来季を戦い抜くためのキーワードの1つとした。

 言葉の正体は宴会などで行われるゲーム。そのひと言をきっかけに参加者は「シャキーン」と声をそろえ、刀で切るポーズを取る。一連の楽しいノリが、ある選手を救った。7月10日楽天戦でKOされた上沢。選手ロッカーで落ちこんでいると球団関係者が、さりげなく、その言葉を投げかけた。上沢は、うなだれながらも「シャキーン」。笑みが戻ったという。心配していた栗山監督も「その話を聞いて安心した」。傷心を癒やし、前向きにさせる不思議な効果を感じていた。

 同監督もクライマックスシリーズ前のミーティングで雰囲気を良くするため、その言葉を口にしようと検討したが寸前で回避。「でも、来季は勝つために何でもやる。(若手選手を)安心させる作業だね」と前向きだ。精神的に落ち込んだ選手がいれば、琴線に触れるワードで前進をサポート。とっておきのフレーズが、3年ぶり頂点への合言葉となる。【木下大輔】