広島のライネル・ロサリオ外野手(26)が8日、急性虫垂炎のため練習を欠席した。前日7日夜に胃痛と発熱の症状を訴え、この日午前中に宮崎・日南市内の病院で検査を受けた。宿舎で静養し、1週間程度は投薬による治療で様子を見るという。精力的に動き回っていただけに悔しい離脱となった。

 広島でキャンプ離脱となったのは3人目だが、いずれも外国人選手。4日に新助っ人のマイク・ザガースキー投手(32=ブルージェイズ3A)が右足首捻挫で全治3週間と診断されると、7日には守護神筆頭候補のヒースがB型インフルエンザに感染したことが発表された。珍現象に緒方監督も「こればかりは仕方ない」と言葉少なだった。時期が早かったことを前向きにとらえるしかない。

 次々に離脱していく“助っ人”の一方で、育成選手ダニーロ・デヘスス投手(27=カープ・アカデミー)の評価が急上昇している。シート打撃に登板し、打者5人に1安打3奪三振。「全体的によかった。しっかり投げ込むことを意識したよ」と納得の表情を浮かべた。力強い直球にだけでなく、スライダーや新球チェンジアップもフォークのように鋭く落ちた。

 27歳のデヘススは支配下登録期限が3月末日となる。緒方監督が「きっちりと見極め、早く判断しないと」と話すと、畝投手コーチも「視野に入れておかないといけない」。2次キャンプが行われる沖縄行きのメンバーに加えることを決めた。けがの功名となるか。助っ人勢ぞろいもまた、待ち遠しい。【池本泰尚】