侍ジャパン栗山英樹監督(61)が14日、腰痛でチームを離脱することになった栗林良吏投手(26=広島)について言及した。

腰を痛めてWBC1次ラウンド4試合は登板しなかった栗林はこの日、登録抹消が発表された。栗山監督は「クリにはなんとかね、チームと一緒にというのを模索しましたけど…特に広島、監督も球団もそうですし、そういう状況でもなんとか彼の思いもくんで協力して前に進めましたけど、ピッチャーということで、場所が場所だけに無理させてはいけない。久々に苦しい決断をしなければならないという…。彼の野球人生のために決断しなければいけないと僕は思った」と、苦渋の決断だったことを明かした。

栗山監督も最後まで、栗林をチームに残す可能性を探していた。「なんとかできないのかとずっと思ったし。『何でもいいから僕やります』というのは絶対的にこっちに伝わっているので。そういう中で、やっぱり最後まで行かせてあげたいというのは、もちろんあるので」と、悩んだが、最後は山崎颯一郎投手(24=オリックス)との入れ替えを決断した。

侍ジャパンの監督として、導き出した結論だった。「それこそ、今の立場は、何度も言いますけど、選手を守るというのは第一条件なので」と、説明した。

栗林には「“クリの魂”みたいなものは間違いなく、みなさんにこれからカープで投げる姿を見てもらいながら感じてもらえると信じています」と栗山監督らしい言葉でエールを送った。

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