【マイアミ(米フロリダ州)18日(日本時間19日)】打倒メキシコへ、大谷翔平投手(28)が動いた。

侍ジャパンはフロリダ入り後、初のチーム練習。大谷はキャッチボール、ティー打撃などで汗を流し、合間に計10分間ほど栗山英樹監督(61)と話し込んだ。20日(同21日)の準決勝の相手メキシコは、エンゼルスの同僚であるパトリック・サンドバル投手(26)が先発。大谷の生きた情報が、侍ジャパンの強みとなる。

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マイアミの大学施設で行われたチーム練習。外野でキャッチボールを終えた大谷が、三塁側のグラウンド脇で栗山監督と立ち話を始めた。1分、2分、3分…。結局、5分ほど。いったん裏へ下がり、バットを持って再び登場。外野の奥にあるスペースでティー打撃を行うためだったが、その前に、またも5分ほど栗山監督と話し込んだ。

同監督は身ぶりを交え、熱心に大谷の言葉を聞いているようだった。練習後、報道陣からサンドバルの情報を得たのではと問われると「まあまあまあ」と言葉を濁したが、顔は笑みをたたえていた。サンドバルは昨季6勝9敗と負け越したが、防御率は自己ベスト2.91を残した左腕。栗山監督も「投げっぷり、いいよね。相手にすると嫌だよね」と警戒する。メキシコチーム全体については「いい選手、何人も、メジャー組もいますけど。1対1の戦いじゃない中で、本当に掛け算のような感じのチームになっている。しっかり分析しながら、できる限りのこと、やります」。準々決勝で4点ビハインドをひっくり返し、プエルトリコに勝利した“勢い”に気を引き締めた。

できる限りのことの1つが、大谷からの情報だ。3番大谷の前を打つ近藤が「翔平の同僚が先発なので聞きました。スライダーとチェンジアップ(が特徴)っていうのは話してもらいました」と明かした。大谷とサンドバルは今春キャンプでキャッチボールのペアを組んだ仲。身近で接しているからこその話は貴重だ。侍ジャパンにはメジャーリーガーの生きた情報がある。代表を決める段階で、栗山監督が期待していたことが起きている。

大谷はティー打撃の順番待ちの間、隣接するブルペンで投げる山本、佐々木に視線を送った。佐々木の鋭く落ちるフォークを捕手の中村がそらさずに前に落とすと「よっしゃー!」と声を上げて盛り上げた。準決勝からは打者専念の予定だが、あらゆる面で貢献する姿勢は変わらない。【古川真弥】

◆パトリック・サンドバル 1996年10月18日、米カリフォルニア州生まれ。15年ドラフト11巡目でアストロズ入団。18年途中にエンゼルスに移籍し、翌19年メジャー初登板。通算10勝24敗、防御率3・70。