再び名古屋を熱狂の渦に包み込んだ。侍ジャパン大谷翔平投手(31)が「ラグザス侍ジャパンシリーズ2026」中日戦(バンテリンドーム)の試合前にグラウンドでフリー打撃を実施し、計28スイングで4階席への特大弾を含む11本の柵越え。23年の前回大会前も同球場でフリー打撃を実施しており、再び名古屋を沸かせた。3月8日のWBC1次ラウンド日本対オーストラリア戦(東京ドーム)が、60年ぶりの「天覧試合」になることも決定。歴史的な1発への期待が膨らむ、試合前の“ショータイム”となった。
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大谷が力強く振り抜いた打球は大きな弧を描いた。2セット目の最終スイング。右翼の4階席まで飛び込むと、スタンドからはどよめきと大きな拍手が起こった。推定飛距離140メートル弾。試合前の“ショータイム”に敵も味方も関係ない。中日の選手たちはフリー打撃をまじまじと見つめ、日本ハム時代の同僚で1学年先輩の近藤は拍手を送った。スタンドのファンは大谷がグラウンドに姿を見せるたびに大熱狂。警備員から何度も注意喚起のアナウンスが起こるほどの騒然ぶりだった。
3年前の“名古屋の伝説”を再現した。23年もバンテリンドームでフリー打撃を実施し、5階席まで飛び込む推定160メートルの超特大弾をマーク。メジャートップクラスの衝撃の打撃を披露していた。あれから3年。トップクラスだった打撃は“世界一”と評されるまでになった。「MLBネットワーク」が毎年発表している「現在のトップ100選手」では、25年から2年連続で「トップ1」を獲得。この日も、28スイングで11本とアーチを量産し、進化した姿を見せつけた。
侍戦士たちも衝撃のフリー打撃に感嘆の声を上げた。高橋宏が「実際に間近で見ると音がすごいなと思いました。やっぱり世界一のプレーヤーだな」と話せば、遊撃の守備位置から井端監督とともに見ていたという源田は「見ていて楽しかったです。井端さんと2人で『すごいな』って」。サポートメンバーの佐々木も「もう本当に観客として見ていたような感じでした」と酔いしれた。
新たな伝説の1ページを刻むための舞台が用意された。3月8日のWBC1次ラウンドのオーストラリア戦を、天皇陛下が観戦されることが決定。「天覧試合」といえば、1959年(昭34)6月25日の巨人-阪神戦(後楽園)で長嶋茂雄さんがプロ初のサヨナラ本塁打を放ったシーンが語り草になっている。前日26日の記者会見で「健康な状態で(WBC)初戦を迎えていくことがチームにとって一番大事だと思う」と言った大谷。ミスターに並ぶ伝説を-。この日の“ショータイム”はまだ序章に過ぎない。【水谷京裕】

