第6回WBCが、5日に開幕する。侍ジャパンの大谷が世界から大きな注目を集める中、日本の老舗企業が野球道具でコラボし、WBCに出場する選手たちをサポートする。創業100年の「テイコク製薬社」と80年以上の歴史を持つ前身の品川スポーツから技術を引き継いだ「ベルガード」。大阪の中小企業の製薬会社と現在は職人1人の「ベルガード」が手を組んだ“リアル下町ロケット”に迫った。【久保賢吾】
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華々しく照らされたグラウンドで、伝統ある日本企業の「テイコク製薬社」とコラボした「ベルガード」のエルボーガード、フットガードを侍ジャパン小園、ベネズエラ代表のアラエス(ジャイアンツ)らが使用し、世界一への大勝負に挑む。現在は1人で打者防具を製作する永井和人さん(64)は「頑張ってほしいですし、応援しています」とエールを送った。
「ベルガード」は、軽量でデザイン性や操作性に優れ、多くのメジャーリーガーから愛される。スタントン(ヤンキース)、オズナ(パイレーツ)らスター選手が使用。WBCでも使用するアラエスは22年から3年連続で首位打者を獲得した。永井さんは「選手から感謝された時が一番うれしいです」と目を細めた。
愛用されるもう1つの理由が、「テイコク製薬社」が開発した「IFMC.(イフミック)」加工である。数種類の鉱物を組み合わせて鉄分の多い温泉水に一定時間浸漬し、その溶出液を特殊処理して抽出した物質で、身体に近接させることで血管から一酸化窒素が拡散し、血管が拡張することによる血行促進、体幹を安定させる効果が期待される。
「イフミック」は、女子ソフトボール元日本代表監督の宇津木妙子さんがアドバイザーに就任し、サッカー日本代表元監督の岡田武史氏がオーナーのFC今治や女子バドミントンの山口茜らをサポート。「テイコク製薬社」の畠山兼一郎社長(65)は「選手の力になれればうれしいですし、活躍を願っています」と笑顔。世界を舞台に「メイドインジャパン」の野球道具も注目を集めそうだ。

