侍ジャパンは米アリゾナで、カブス、ドジャースと練習試合を行う。現地時間18日のカ軍の先発はメジャー通算176勝のベテラン右腕ジョン・ラッキー投手(38)、同19日のド軍は昨年12勝を挙げて復活した左腕リッチ・ヒル投手(37)が先発する。タイプの違う左右の好投手との対戦は、格好の前哨戦になる。

 現時点で準決勝の相手は未定だが、2次ラウンドF組の4カ国には同じイメージの投手がいる。ドミニカ共和国のマルティネス、米国ストローマン、ベネズエラのヘルナンデスは、速球と鋭いシンカー、スライダー、カーブを武器とする。ラッキーは全盛期を過ぎたとはいえ、彼らをイメージできる。

 ヒルは「クセ者」のサウスポー。速球は140キロ台後半ながら、ヒジの高さを変え、スライダーを自在に操る。特に、日本人選手にとって戸惑いそうなのが速いテンポ。メジャーには打者が打席を外すことを嫌い、相手のタイミングを無視してモーションを起こす投手も数多い。米国スマイリー、ダフィー、ベネズエラのM・ペレスら、ほかの左腕投手にも同じような傾向がある。ヒルとの対戦で、打席で立ち遅れないための対策を講じられる。

 このほか、カブスはクローザーのデービス、ストロップら快速救援陣が登板する予定。現地での2試合は調整のみならず、最終決戦へ向けて貴重な教材となりそうだ。