「放駒部屋」が9年ぶりに戻ってきた。先代二所ノ関の荒磯親方(元大関若嶋津)から部屋を継承した放駒親方(44=元関脇玉乃島)は「プレッシャーはやはり感じますよね」と胸中を明かす。

放駒部屋といえば、協会の理事長も務めた前放駒で元大関魁傑(14年に死去)のイメージが強い。13年に同名跡を襲名直後、放駒部屋で育った芝田山親方(元横綱大乃国)に「『放駒』って聞くとドキッとするよ」と言われ、身が引き締まったという。

現在の千葉・船橋市の部屋からは、早ければ3月の春場所後、東京・足立区内に建設中の新部屋に移転する。2月中旬に完成予定で、つくばエクスプレスの「六町駅」から徒歩5分ほど。“新米師匠”は「まずはマイペースに始めて、現状以上の部屋にしたい」と抱負を語った。

放駒親方といえばファンの間でも“激やせ”が話題になった。ここ3年ほど筋トレと食事制限を地道に続け、現役引退時と比較すると体重は80キロ減の92キロになったという。「努力すればこうなる、というのを見せたかった。力士たちがどう受け止めているか分かりませんが」と苦笑い。ストイックな師匠が部屋を引っ張る。【佐藤礼征】

11年11月、引退会見をする玉乃島(11年11月22日撮影)
11年11月、引退会見をする玉乃島(11年11月22日撮影)