新日本プロレスのユニット「バレットクラブ」の元メンバーで、今年2月に米団体AEW(オール・エリート・レスリング)を退団したコーディ・ローデス(36)が今月のレッスルマニア38大会で約6年ぶりのWWE復帰を果たした。16年5月のWWE退団後、ROH、新日本プロレス、そして副社長も務めたAEWを経てカムバック。第27回「WWEの世界」では、既に中心選手となったローデスの言動を追う。

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WWEの舞台に戻ってきたローデスは、レジェンドの父ダスティの名を挙げ「私の父にようになるため」とカムバックの理由を明かした。米メディアに対し「もう家族の『醜いアヒルの子』にはならない。このローデスの名を付ける責任を感じている。私が世界で最高のレスラー。それを証明する機会が今、存在し、私は興奮している」とも口にした。その言葉には、強い決意がにじんでいる。

レッスルマニア38大会ではトップスターのセス“フリーキン”ロリンズの当日発表の相手として登場し、7万人を超える観衆の前で勝利。存在感をみせつけると、翌週のロウ大会ではロリンズと向き合い、早くも5月8日(日本時間9日)のプレミアム・ライブイベント(旧PPV)のレッスルマニア・バックラッシュ大会(米ロードアイランド州プロビデンス・ダンキンドーナッツ・センター)でのリマッチが即決定した。

ローデスはWWE最高位王座となるWWEユニバーサル王座の獲得を目標に掲げている。「ダスティ・ローデスは父であり、俺にとってヒーローだった。王座ベルトを奪取して父に渡したかったが、彼が亡くなってその機会も失った。もう直接手渡すことはできないが(自身の愛称)『アメリカン・ナイトメア』である俺の腰に巻くことはできる。『アメリカン・ドリーム』ダスティ・ローデスのためにやるぞ」。

16年のWWE退団直前には、兄ゴールダスト(ダスティン・ローデス)のフェースペイントを模倣し、星マークを顔に描いたスターダストに変身するなど“迷走”していた面影はない。父の愛称通りの「アメリカン・ドリーム」を胸に秘め、再びWWEの舞台に戻ってきた。レッスルマニア・バックラッシュでロリンズを返り討ちし、WWEユニバーサル王座の獲得への大きなステップを踏むつもりだろう。【藤中栄二】(ニッカンスポーツ・コム/連載「WWEの世界」)

6年ぶりにWWE復帰したコーディ・ローデス(C)2022 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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