23日のダブル世界戦の前日計量が、22日に試合会場の東京・大田区総合体育館で行われた。WBA世界ライトフライ級王者田口良一(30=ワタナベ)と、挑戦者の同級1位ロベルト・バレラ(24=コロンビア)は、ともにリミットちょうどの48・9キロで一発クリアした。

 田口は王者ながら今回も好きな青いグローブを選択し、6度目の防衛戦とあって落ち着いた表情だった。「前回は納得いかない試合だった。払拭(ふっしょく)するために、常に先手で勝ちにいく。自分を信じて力を出せば問題なく勝てる」と、静かな口調にも自信を見せた。計量後はいつも通りにファミレスのデニーズで食事。「胃のためにも時間をかけて食べ過ぎないようにしたい」と最後まで気の緩みはない。

 一方のバレラは田口を再三にらみつけたり、前日の予備検診同様に挑発を続けた。「大変いい体調で試合を待つだけ。国のため、息子のために王者になる」。現在母国コロンビアには世界王者不在で、兄に続くベルト奪取でその空白を埋めるつもりだ。