王者田口良一(30=ワタナベ)が、3試合ぶりのTKOでV6に成功した。指名挑戦者の同級1位ロベルト・バレラ(24=コロンビア)を初回から左ボディーを軸に攻め続けた。ダウンは奪えなかったが圧倒し、レフェリーストップで9回24秒TKO勝ち。WBO世界同級王者田中恒成(22=畑中)が9月13日に大阪でV2に成功すれば、いよいよ年末には2団体統一戦に挑む。

 スロースターターの田口が、初回から得意の左ボディーを軸に攻めた。「最初から行こう。8回までにスタミナを使い切る。あとは気持ちで」と飛ばした。何度も何度もロープにコーナーに追い込み、9回に連打でレフェリーストップの快勝。前回は足を使われてボディーも不発で引き分けに「後手後手でみなさんに無駄な時間を使わせた。下げてしまった評価をふっしょくしたかった」。雪辱となる4度目のTKO防衛だった。

 次はいよいよ2団体統一戦が見込まれる。田口はリングインするとテレビ中継ゲストの田中と目があい、この時は会釈、試合後はリング上で握手をかわした。「願ってもない。名古屋でもどこでも。正直100%ではないが、どちらが勝つか分からないような試合をしたい。勝てば100%自信になる」。田中は「応援してました」と言ったが、田口も「ボクも勝つと信じてます」。今度は応援して決戦決定を待ち望む。