世界再挑戦を目指す同級1位小原佳太(30=三迫)がWBOアジア・パシフィック・ウエルター級王座に就いた。

 同級5位ナロン・ボーンチャン(34=タイ)との決定戦で、2回2分43秒TKO勝ちを収めた。昨年9月に敵地でIBFスーパーライト級での世界初挑戦も、王者トロヤノフスキー(ウクライナ)に2回TKO負け。今年4月に再起し、2戦目でWBOの世界ランク入りを確実にした。

 初回は相手のプレスに終始サークリングして様子をみた。「ハードルの高い相手。3回までは見る予定だったが、いいパンチが当たった」と2回には攻めた。右ストレートがクリーンヒットしだし、棒立ちにさせる場面も。2分すぎには右ストレートから左フックでダウンを奪う。相手は立ち上がったが、再び右から連打でロープに詰めるとレフェリーストップ勝ち。「焦らずに決められた。めちゃ気持ちよかった」と会心の勝利となった。

 同王座は日本ボクシングコミッションも今月から認定し、小原は公認後第1号王者になった。世界戦から1階級挙げて通算3本目のベルト。「余裕があって調子はよかった。また世界ランク入りし、世界への道を歩める。選択肢が広がるのは大きい」と素直に喜んだ。

 スーパーライト級もIBF12位につけている。三迫会長は「チャンスがあればどちらでもいい。海外の試合でも、世界につながるならどこへでも行く」。小原は「世界戦は予想以上だった。日頃から危機感を持っていきたい」と気を引き締めていた。