来年1月4日の東京ドーム大会でIWGPヘビー級タイトルマッチで相対する王者オカダ・カズチカ(30)と挑戦者内藤哲也(35)の前哨戦が熱く幕を開けた。

 それぞれウィル・オスプレイと外道、BUSHIと高橋ヒロムを従えて3対3の30分一本勝負のゴングが鳴ると、2人がマット中央でロックアップで組み合う。会場は両者への声援で二分されてヒートアップすると、5分すぎからも内藤のスイングDDT、オカダのリバースネックブリーカーと激しくやり合った。

 試合は10分44秒にBUSHIが外道をエムエックスで仕留めたが、試合終了のゴングが鳴らされても、内藤の攻撃は止まらない。ヘビー級挑戦権利証が入ったアタッシェケースをオカダの背中に打ち付けて、顔を蹴りつぶしていためつけた。リング上では「オカダ! 東京ドーム大会はまだ、まだ、先だぜ」とマイクでけん制。さらに「一言メッセージを送ってやんよ。オカダ、東京ドームまで、トランキーロ!」と続けたが、ここで場外からにらみを利かせていたオカダが反撃に出る。決めぜりふの「あっせんなよ」の「あっせ」を口にしたところで、マイクの線を抜いて妨害し、そのまま退場した。

 火ぶたが切られた東京ドームまでの道のりの初戦を制した内藤は、試合後には攻撃対象をこの日から始まったワールドタッグリーグに。今年から東京ドーム大会で試合が決定しているレスラーは不参加となっており、自身も欠場となっているが、「これのどこがワールドタッグリーグなんだという気持ちはありますよ。だって(この日の開幕から全国を回る)ほとんどの大会のメインイベントはオレとオカダの前哨戦なわけで、この注目度の低さよ」と不満を爆発させた。

 そのタッグリーグには、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのEVIL、SANADA組が参戦している。「『来年は出たい』って思わしてくれるくらいの盛り上げていただきたいですよ。それはずばりEVILとSANADAの仕事でしょ。彼ら2人がどれだけオレに刺激を与えてくれるのか…」と求めた。