元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(37)が17年大みそかから元日にかけてabemaTVで生配信された「朝青龍を押し出したら1000万円」で7年ぶりに土俵に立ち、8番勝負で最後の相手となった元大関琴光喜の田宮啓司氏(41)を寄り倒して全勝を飾った後、相撲界からの完全引退を宣言した。

 元朝青龍 相撲はこれで人生最後。終わりにします。もう、上がることは絶対にしない。人生に残った、相撲を愛したことを残し、ダグワドルジに戻る。

 元朝青龍は、大相撲時代の同期で、ともに10年に相撲界から引退した元琴光喜との対戦を振り返り「久しぶりに動きから全部、身に覚えがあった。本土俵で戦った2人が、また土俵で…夢の世界。(元琴光喜は)元大関で幕内優勝も出来た男。立ち合い、集中して良い思い出になった。出足から礼に始まり、礼で終わる。いいな」と、あらためて感じた相撲のすばらしさを熱く語った。

 また、元横綱日馬富士関の引退など、激震が走る相撲界に「もう、とにかく若いお相撲さん、親方衆、ファンがいる。相撲界につながるようなことをしてほしい。今年…18年こそ、進むしかない。ファンの喜ぶ相撲を取ってほしい」とエールを送った。

 元琴光喜は、元朝青龍に敗れ「本当に強かった、気持ち良かった。本当にこれで気持ち良く引退できた」と、こちらも完全引退を宣言。息子に強い父の姿を見せるために土俵に立ったが「結果、負けたけど頑張る姿を見せることが出来た。自分としては引退…子どもについて、自分を超えるよう指導したい」と夢を語った。その上で、今の相撲界に「自分も相撲ファン。いい相撲を取ってほしい」と呼び掛けた。

 元朝青龍は完全引退を宣言したが、abemaTVが事前に行ったアンケートで、今回のイベントで8戦全勝するという予想が7・5%しかなかったことに対し「まだまだ、なめちゃいけないよ!」と吠えた。