新生K-1のカリスマ武尊(たける=26)が、史上初の3階級制覇を成し遂げた。過酷なスーパーフェザー級王座決定トーナメントを勝ち上がり、決勝で小宮山工介(31)と対戦。3回に3度のダウンを奪い、同回2分2秒、KO勝利で第4代王者となった。スーパーバンタム級、フェザー級に続き、有言実行で3本目のK-1ベルトを巻いた。

 決勝の最終3回。武尊はトリッキーな小宮山との距離を「強引に詰めた」。左ボディーでダウンを奪取。左ミドルキックとワンツーで2度目、最後も連打で倒した。自ら持つ史上初の2階級を更新する3階級制覇だ。「誰も成し遂げていないことをするのがカリスマ。新生K-1に、もう新生はいらない」と豪語した。

 昨年末に渡米し、K-1やUFCの選手を育成してきたラドウイック氏の下で合宿を積んだ。UFCバンタム級王者TJディラショー(米国)らとの練習で刺激を受けた。「昨年から今日、3階級制覇することだけを考えた」と有言実行Vに笑みを浮かべた。

 アンディ・フグ(オランダ)にあこがれ、K-1の道を歩んだ。アマ時代はK-1甲子園の関西地区予選で負ける実力。アルバイトを掛け持ちして資金をためて上京した。11年のプロデビューから7年。「もっとでかいK-1にしたい」。圧倒的な強さで、カリスマのオーラを漂わせた。