世界ボクシング協会(WBA)フライ級など世界3階級制覇を果たし、昨年12月に現役引退を表明した井岡一翔氏(29)の父一法氏(50)と、一法氏が代表取締役を務めるジム経営会社「一伸」(堺市堺区)が大阪国税局の税務調査を受け、2015年までの約4年間で計約3億5000万円の申告漏れを指摘されたことが25日、分かった。

 関係者によると、国税局は、うち約2億円を仮装・隠蔽(いんぺい)を伴う所得隠しと認定した。重加算税を含む追徴税額は1億数千万円に上るとみられる。

 一法氏は、現金で得た興行のチケット代やスポンサー収入を申告せず、経営する整骨院の売り上げなども計上していなかったという。

 一法氏側は取材に「国税当局との間に見解の相違はあったが、既に修正申告を済ませた」と話している。

 一法氏は元プロボクサー。一翔氏らを指導し、12年に優れたトレーナーに贈られる「エディ・タウンゼント賞」を受賞した。興行を企画するプロモーターとしても活動。13年に「一伸」を設立し、興行やジム経営を手掛けていた。