元WBOバンタム級王者の亀田和毅(26=協栄)が、ダニエル・ノリエガ(32=メキシコ)との世界前哨戦の完勝から一夜明けた6日、都内の協栄ジムで会見を開き「次は世界戦をやりたいという気持ちしかない」と、改めて年内の2階級制覇への挑戦を明言した。

 亀田和は現在、スーパーバンタム級でWBA3位、WBC5位、IBF3位、WBO14位と主要4団体で世界ランク入りを果たしている。WBAはダニエル・ローマン(米国)、WBCはレイ・バルガス(メキシコ)、IBFは岩佐亮佑(セレス)、WBOはノニト・ドネア(フィリピン)に快勝したジェシー・マグダレノ(米国)との統一戦を4月28日に行い、11回1分38秒TKO勝ちしたアイザック・ドグボー(ガーナ)が王座に君臨するが、亀田和は「(ノリエガ戦は)練習通り、リラックスしながら出せたかな、という感じ。4団体のチャンピオン、誰でもいいですよ」と自信満々で言い放った。

 協栄ジムの金平桂一郎会長(52)も「誰とやっても勝ちますよ」と笑みを浮かべた。ノリエガ戦では2、5回にダウンを奪ったが、徹底的に引いて守る相手を倒しきれず10回判定勝ち。ただ、審判のスコアは3者ともに100-88とフルマークで、金平会長は「内容が大事」と強調。「試合後、関係者の間で話し合って、和毅の伸びしろをこれ以上、伸ばすのはモチベーションだから、もう世界しかないね、という意見で一致しました。世界戦に向けての交渉を始めていきたい」と明言した。

 兄の興毅(31)はローマンがかみ合うのではないかという考えを示した。「面白いと思いますよ。技術の戦いになる。ローマンは、頭が良い。でも、スピードが違うから和毅が上回ると思うね。戦いながら和毅も頭を使うから、レベルが上がると思うよ」。ローマンは、17年9月に久保隼(真正)を破って王座を獲得し、翌年2月の初防衛戦では松本亮(大橋)に完勝と、日本人を連破している。【村上幸将】