女子プロレス界の女王、紫雷イオ(28)が29日、都内で会見し、所属するスターダムを退団することを正式に発表した。

 紫雷は6月10日のスターダム新木場大会で、スターダムの全選手と1分1本勝負の全員掛けを行い、同17日の後楽園大会の壮行試合を最後に退団する。今後は米国プロレス団体WWEを目指すことになる。

 紫雷は「今後のプロレス生活のさらなる飛躍を目指し、スターダムを退団します。1年以上前からお話、予兆があった中で、迷ったが若手の底上げや、私が引っ張り上げた若手が独り立ちして自分が目標に向かっていいのかなという気持ちが大きくなった。自分のプロレスをよりたくさんの人に見てもらいたい。今やっていることを、別の方向で証明したい」と決意を話した。

 スターダムのロッシー小川社長は「女子プロレス界でここ10年で1番の選手。団体の精神的支柱を失うのはつらいが、次々に新人をデビューさせていくのが我々の使命。次にスターダムにどんな新人が出てくるか期待してほしい」と話した。

 紫雷は07年にデビューし、12年にスターダムに正式入団した。女子プロレス大賞を3年連続受賞するなど、国内女子のトップとして活躍。スターダムでは、ワンダー・オブ・スターダムなど団体の全タイトルを史上初めて獲得している。最近までワンダー・オブ・スターダムのベルトを保持していたが、23日の後楽園大会で挑戦者の渡辺桃に敗れ、11度目の防衛に失敗していた。